Godox ミニストロボ

Godoxより2024年ごろから発売されはじめたミニストロボシリーズについて比較表を作ってみた。メーカーのウェブサイトにも情報があるが、マニュアルを見ないと載っていない情報、しかも英語版にしか載ってない情報もあってわかりづらい。対象モデルは iM20, iM22, iT20, iT22, iM30, iA32, iT30 とおまけでMF12も載せておいた。あとホットシューライザー TR および FS-Rについても少し。

Godox ミニストロボ iFlash 仕様比較表

モデル	iM20	iM22	iT20	iT22	iM30	iA32	iT30Pro	MF12
メーカーサイト	iM20 / iM22		iT20 / iT22		iM30	iA32	iT30Pro	MF12
バッテリー	内蔵 Li-Po 3.8V, 470 mAh		内蔵 Li-Po 7.4V, 300 mAh		2×単4 NiMH 推奨	2×単3 NiMH 推奨	内蔵 Li-Po 7.4V/900 mAh	内蔵 Li-Po 3.7V/1700 mAh
フルパワー時発光回数	440		700		230	490	560	500
マニュアル調光時出力設定範囲, 増分	5段階(おそらく1/16〜1/1, ️1)		1/32〜1/1, 1/3		1/64〜1/1, 1	1/128〜1/1, 1/3	1/128〜1/1, 1/3	1/128〜1/1, 0.1
出力範囲(Ws) 推測値	0.6〜10¹⁾		0.25〜8²⁾		0.3〜21³⁾	0.2〜25⁴⁾	0.23〜30⁵⁾	0.25〜32⁶⁾
ガイドナンバー	10⁷⁾		8⁸⁾		15	15	15	16.1
色温度					6500K ±200K			6300K ±200K
リサイクルタイム(秒)	0.19⁹⁾〜3		0.047¹⁰⁾〜1.5		0.056¹¹⁾〜3.6	0.02¹²⁾〜2.5	0.012¹³⁾〜1.5	0.013¹⁴⁾〜1.7
ホットシュー	◯		◯		◯	◯	◯	×¹⁵⁾
シンクロコード					2.5 mm	2.5 mm	2.5 mm
無線レシーバー							◯
光スレーブ ¹⁶⁾					S1/S2	S1/S2	S1/S2	S1/S2
TTL調光対応メーカー, 補正範囲	¹⁷⁾		CNSFOP¹⁸⁾		¹⁹⁾	²⁰⁾	CNSFOP²¹⁾, ±3, 1/3ev	コマンダー側の問題と思う
外部オート調光						◯
マルチ発光							100回 / 100Hz
ハイスピードシンクロ ²²⁾							1/8000秒
グローバルシャッター同期 ²³⁾							1/80000秒 (Sony用のみ)
バウンス(度)	²⁴⁾		²⁵⁾		²⁶⁾	-7〜90	²⁷⁾	角度可変
コマンダー							◯
モデリングランプ								10段階、出力不明
ディフューザ			外付け²⁸⁾				内蔵。レバー切り替え
フィルター			外付け²⁹⁾					◯ ³⁰⁾
ディスプレイ			液晶?			液晶?	カラータッチパネル	OLED
充電コネクタ	USB type-C		USB type-C				USB type-C	USB type-C
形状	▬	▮	▬	▮	▬	▮	▬ ホットシューと発光部の位置がズレてる
バッテリー残量表示			■■■				■■■	■■■
クイックマウント / リリース			◯				◯
過熱保護機能			◯				◯	表示のみ
重さ[注4](g)	31	34	45	52	104(*)	173(*)	120	144
注意			カメラ本体のメーカーごとに製品が違うので注意				カメラ本体のメーカーごとに製品が違うので注意	コマンダーが別に必要
価格(円)	5,500〜5,800		7,540 2025年9月の時点ではSony用しか出回っていない(生産中)		5,820 (バッテリー別売)	8,950 (バッテリー別売)	12,580	16,000〜20,000(コマンダー別売)

^{1),
2),
3),
4),
5),
6)} バッテリーに蓄えられるエネルギーと発光回数から効率70%として求めた。70%の根拠は適当。外部電池の場合はエネループスタンダードのデータを使用(単3:2000 mAh, 単4:800 mAh, 電圧1.2 V)

^7),
8) 記載無し。再大出力推測値から推測

^{9),
10),
11),
12),
13),
14)} 単純にフルパワー時の値にパワーレシオを掛けた値

¹⁵⁾ 付属コールドシューアダプタで取り付けだけは可能

¹⁶⁾ 他のストロボの発光に反応してトリガーされる。S2は連続する1回目の発光を無視する。製品によっては明るい場所では使えないことがあるので注意

^{17),
19),
20)} ホットシューのシンクロ接点に対応しているカメラ

^18),
21) Canon, Nikon, Sony, Fujifilm, Olympus, Panasonic

²²⁾ 使ったことはないが同調速度に反比例して実効的な出力が下がるので使いどころが難しそう

²³⁾ 出力はそのままで高速シャッターが切れる。Sonyの一部(?)のカメラでのみ対応

^{24),
25),
26),
27)} 別売ホットシューライザーで可能

²⁸⁾ マグネットマウント

²⁹⁾ マグネットマウントアンバー2個付属。他は別売

³⁰⁾ 差し込み式。色温度補正フィルター MF-11T付属

[注1]: 最大出力は公表されていないようなので推測値。バッテリーに蓄えられるエネルギーと発光回数から効率70%として求めた。 70%の根拠は出力が公開されているモデルでいくつか計算してみたら50〜80%程度だったので、そのあたりで適当に選んだ。外部電池の場合はエネループスタンダードのデータを使用(単3:2000 mAh, 単4:800 mAh, 電圧1.2 V)

[注２]: 対応メーカー。C: Canon, N: Nikon, S: Sony, F: Fujifilm, O: Olympus, P: Panasonic

[注4]: 外部電池の場合電池の重量を含む。エネループスタンダードのデータを使用(単3: 28g, 単4: 13g)。

* iT30Pro(iT20は不明)でTTL接続すると連写速度が制限されることが判明。これはOlympusのカメラ側の問題か仕様かも。

* 高さが足りない場合はライザーという商品が出てる。TRとFS-Rの2種類。TRはTTL接点が有効で上90度までのバウンスが可能。FS-Rはシンクロ接点のみだが、わりと自在に変形できそう。

ホットシューライザー

TR
FS-R

まとめ

連写(低出力で10fpsとか)が必要な場合は、iT20/iT22、iT30Pro、MF12に限られる。有線接続で良ければ安価で軽い iT20 が良い。ただし日本では Sony用しか見当たらない。TTL接続しないのであれば問題ないと思う。 MF12は機能的にiT30Proのほぼ下位互換で高価なためもはやオススメされないかもしれない。 MF12のメリットはモデリングランプがあることと、リングフラッシュ形状で良ければ取り付けが楽になることぐらいか。

ハードに使う場合は過熱保護機能がある iT20/iT22 や iT30Pro が良さそうである。

iT30Proは、ハイスピードシンクロやコマンダー機能も持っており、かなりお得感がある。

連写が必要ない(遅くても良い低出力で3fpsとか)場合は、iM20/iM22、iM30、iA32 も選択肢に入る。 iM20/iM22は極めて軽く安価なので有線になるが多灯撮影に良いかもしれない。

iM30, iA32はスレーブ機能でトリガーできるが、明るい場所では使えないかもしれない。

iM30, iA32はNiMH電池なので、連写的には不利だが、バッテリーを交換すれば長期に渡って使えるというメリットもある。